瀬田勝哉 著
米俵を積んだ馬、橋と中島、松の根元の石…上杉本『洛中洛外図』に描かれた小さな一齣から読者はいつのまにか中世京都の街頭につれ出される。米座と関、伊勢信仰と病、降格させられる神…史料の細部を読み抜く目が、洛中洛外の時代における都市の鮮烈な眺望をひらく。上杉本成立をめぐる卓論「公方の構想」を含み、音や匂い、手触りにいたるまで中世都市の具体を探りあてようとする名著の増補版。
「BOOKデータベース」より
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