急性期からクロニックへ、キュアからケアへと、保健医療の枠組みが大きくシフトしている。3大死因の癌、脳卒中、心臓病をとっても、診断・治療というこれまでの枠組みではまかないきれない。糖尿病をはじめ生活習慣病という観点も注目されている。根治せずに病気を抱えて推移するという時間軸と、対人関係や社会的資源など生活レベルでのひろがりを見据えた新たなパラダイムが求められている。本書はクロニックイルネスという切り口から保健医療の全体像を示し、人と病いの新たなかかわりを問い、今日的な課題と取り組みへの展望を与える。
「BOOKデータベース」より