20世紀前半に2度にわたる壊滅的な世界大戦を経験した人類は、20世紀後半にも、冷戦や数多くの地域・エスニック紛争、そして核兵器の脅威に見舞われた。どうしてこのような紛争が起こるのだろうか。また、今後もこのような紛争が起こるのだろうか。経済や環境の面で相互依存が進展し、脱国家的および国際的な組織が増加し、民主的価値が広まることで、新たな世界秩序が達成されるのだろうか。グローバリゼーションや情報革命は、21世紀の国際政治にどのような影響を与えるのだろうか。ハーヴァード大学での講義のために執筆された「国際政治」への定評ある入門書が、国際関係を学ぶ学生がこうした問いへの自らの回答を作り上げうるように、理論と歴史の相互検証を通して分析の道具を提供する。冷戦を論じるにあたっての新たな素材、イラク戦争を含む中東紛争、国連を含む国際機関、グローバリゼーションと情報革命の衝撃、テロリズムや核技術拡散の脅威、エネルギーをめぐる争いなど、新たな資料をもとに改訂を行い、年表を追加・更新した。
「BOOKデータベース」より