人間の精神にとって何が正常で何が異常なのか。人間の精神異常に対する考え方は、文明の進歩とともに移り変わってきた。はたして精神異常は文明病なのか。ともあれ、現在の日本でも、明らかに精神に異常を来しているとしか思えない事件が多発している。本書は、フロイト、ユング、アドラーをはじめ、多くの先駆者が異常心理を発見し、それに論理的解釈を与え、臨床の現場で苦闘する姿を描き、あわせて、現代医学の薬物による精神病の治療にいたるまでを明らかにする。精神病を早期に発見するために、また、心の不思議を考えるために、世界各地で読まれてきた古典的名著。
「BOOKデータベース」より