東京湾と人々の生活が深くかかわっていた時代、大森海岸からほど近いところに住んでいた小関一家。秀才の兄、文字の苦手な母、魚屋の父、質屋の叔父、さまざまな仕事や商売をいとなむ町の人たちと、その日々の暮らし。やがて戦争による疎開、空襲、捕虜の姿など少年が見た光景とは?さらに敗戦、進駐軍、パンパンガール、メーデー事件と激変する社会に、思春期から青年になろうとする著者はなにを感じたのか?戦中戦後を生きた庶民の日常を、時代と共に子どもから大人へと成長する著者自身の視点で描いた書下ろし。
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