1590年代末、新世界への冒険の船旅に乗り出そうとしていたひとりの英国貴族の問いから、ある疑問が生まれた-船倉にもっとも効率よく丸い砲弾を積み込む方法とはどんなものだろう?1611年になって、大科学者ヨハネス・ケプラーがその問いに答を出したかに見えた。いわゆる「ケプラー予想」である。だが、それを数学的に証明するためには、以後400年近い歳月が必要となったのだ…。「フェルマーの最終定理」に並ぶ超難問として知られ、1998年に若き天才数学者トマス・ヘールズが最終証明を果たしたことで数学界に衝撃を呼んだ「ケプラー予想」をめぐる、4世紀にわたる数々の有名数学者達の苦闘と、彼らのユニークな横顔を描く、興奮の数学ノンフィクション。
「BOOKデータベース」より