政党政治に否定的であった明治立憲制の下で、一九二四年から三二年にかけて政党内閣が相次いで成立し、さらに一九二七年に立憲民政党が結成されてからは、立憲政友会と民政党という二大政党の間で政権交代がなされた。そうした政党内閣の成立や政党間での政権交代は、なにゆえに実現し、どのような意味をもっていたのか。それは、戦前日本における政党政治の一つの到達点ではなかったか。一九一八年の原敬政友会内閣成立から二七年の民政党結成まで、政権の新たな担い手となる政党勢力と、首相を選定していた元老・宮中との相互作用を軸に分析・考察し、その現代的意義を問う。
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