埋め込み(エンベディング)製造を応用しての人工普遍言語の研究をしている言語学者クリス・ソールは、地球人の言語構造を求めて突如やってきた異星人とのコンタクトという指命に臨む。一方、ソールの旧友ピエールはアマゾンの奥地でドラッグによるトランス状態で生まれる未知の言語を持つ部族とともに新しい<世界>を体験していた-多重な語りと視点で同時進行する複数の物語がやがて迎える目眩くクライマックス…ウォーフ=サピア〜チョムスキーの言語学やレーモン・ルーセルの奇書「アフリカの印象」等を用いた溢れ出るアイデアと野心的なヴィジョンを駆使して、言語と世界認識の変革を力強く描き、イギリスSF界を騒然とさせたイアン・ワトスンの"熱い"デビュー作。
「BOOKデータベース」より