本書は、法科大学院の民法を中心とした民事系科目の教材として使用することを目的に編集されたものである。法科大学院は、法曹養成に特化した教育を行うものとされるが、法曹にとっての法律知識は、単なる法律理論についての知識にとどまってはならず、紛争を解決するための道具として活用できる知識でなければならない。本書は、こうした問題意識のもとに、最高裁判決あるいは事件について、第一審判決および控訴審判決を含めて訴訟の推移全体を検討し、法律が紛争解決にどのように使われているかを理解させようとするものである。
「BOOKデータベース」より