本書は、東京弁護士会弁護士研修センター運営委員会が平成一五年九月二七日に実施した「平成一五年度秋季弁護士専門講座」の講義録です。平成一五年度は「家事事件」(相続関係)をテーマに取り上げました。今回の専門講座では、現在の相続関係の事件で裁判実務及び弁護士実務上問題となりやすい点を中心に三つの講義を企画しました。遺留分制度をめぐる実務的な論点と遺留分減殺請求における留意点について概説し、遺産分割事件を代理人として処理するときの注意点を前哨戦としての成年後見制度の利用から調停・審判までの手続きに添って指摘し、遺産の範囲、特別受益、寄与分及び遺言等に関する実務上の諸問題を近年の裁判例から説明しました。
「BOOKデータベース」より