1949年に中華人民共和国が建国されて以後、日本の対中国政策と中国の対日政策はどのように作られ、どのように展開されてきたか。本書では1950年代に焦点を当て、日本滞在10余年の中国人研究者の立場で、当時の「政経分離」と「政経不可分」の政策や中国における対日交流の組織と対日批判の諸事情、日本の対中国政策へのアメリカの影響、また1958年の日中関係の断絶に至る諸要因などを、未発表の外交文書の発掘および当時の日中関係者へのインタビューを通じ客観的に考察した。本書は、多くの事例を分析し、日中関係における諸問題の共通性を明確にすることにより、現在および将来の日中関係のあり方に一つの示唆を提供する。
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