本書の第1章と第2章では、犯罪による被害者遺族の心理について被害者学および死生学の立場から概観した。第3章から第6章は、5つの研究から構成されている。第3章と第4章では、犯罪で子どもを亡くした遺族の適応の実態を把握するため、横断的・縦断的双方からの検討を行った。第5章と第6章では、得られた結果を踏まえ、被害者遺族の適応を促進あるいは阻害する要因について検討した。第7章では、実施された5つの調査結果に基づき、犯罪で子どもを亡くした被害者遺族への支援の可能性について提言を行い、本研究の問題点および今後の課題について検討した。
「BOOKデータベース」より