どんな分野にも歴史に埋もれた天才がいる。人を押しのけるのが苦手。あるいは我が道を貫くため、時流に背を向けることも厭わない。彼らは、華やかな名声とともに語られないが、人々の記憶には確かに存在する。貧窮の中で研究を続けた大上宇市。徳島に生きたポルトガル人モラエス。日本山岳会生みの親、高頭式。幻の料理人、魚谷常吉。画家の篁牛人、島成園。尺八奏者の福田蘭童。水泳選手の橋爪四郎…。様々な異才16人。そのゆかりの地を訪ね、素顔と偉業にあらためて光を当てた。名声より大切なものは何か?それを追い続ける情熱はどこからくるのか?真の「一流人」は、時代が変わってもゆるがない。現代を爽快に生きるヒントが見えてくる伝記エッセイ。
「BOOKデータベース」より