セラピーの時間は、クライエントの生活においてはあまりにも短い。クライエントが面接室から離れ、普段の過酷さの中に戻るとき、セラピストは彼らにどういった援助ができるのだろうか?ユージン・T・ジェンドリンとカール・ロジャーズの知見から生まれたフォーカシングは、言葉以前の感情"フェルトセンス"をキーワードに、自分自身のこころのケアを促す方法の一つであり、セラピーの本質を考える上でも重要な要素の一つにもなっている。この「入門」は、そのフォーカシングを心理療法のプロセスの一つとして、いかにセラピストが用い、より効果的な心理援助をなしていくかを説いたものである。
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