宗教社会学とは、ひとことでいうと、「人間の営みとしての宗教を、客観的な立場から研究する学問」ということになります。そして、そこから導かれる大前提は三つあります。第一に、宗教は人間の営みであるから、社会・地域・時代とともに変化すること。第二に、その変化の結果、同じ宗教にも多様性が出てくること。そして第三に、人間の思惑や願望によって、宗教は人間の意図した通りには必ずしも展開しないこと、などです。このような見方・考え方から宗教を見たとき、どのようなことがわかるのか、というのが本書の意図です。
「BOOKデータベース」より