フィリップ・ジュリアン 著 ; 向井雅明 訳
従来のラカンの解説書は、ラカン理論として有名になった「鏡像段階」「無意識の言語構造」「対象α」などのテーマのどれかひとつを中心に扱うものがほとんどであった。そのなかで本書はラカンの理論的展開を、ラカンがまだフロイトを完全に受け入れていなかった一九三〇年代から取りあげ、そののちフロイトのすべてのテキストを読み直して、フロイトの理論を全体的に受容する過程を経て、最終的に後期の結び目の理論に至ったラカンの考えを一本の筋の通った一貫性をもったものとして考察しようとする。
「BOOKデータベース」より
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