本書は、「同じ現実を見て、同じ人々に会って意見を聞き、ともに行動しながら、曖昧さを残すことなく同時に別々の文章を書く」という、新しいスタイルの緊張感あふれる試みの書である。沖縄、高齢者医療、過疎化、ナショナリズム、若者の就職難-。いま、本当に問わなければならない日本の課題は何か。前半は、現在もっとも注目される気鋭の経済学者と社会学者が、「現実と思想の往復運動の回復」を目指して厳しい「現実」ときり結んだ渾身のレポート。後半には、その二人による迫力ある三本の対論を収録する。
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