森と悪魔 : 中世・ルネサンスの闇の系譜学

伊藤進 著

森をトポスとして、中世・ルネサンスの言葉の宇宙をわたり、ヨーロッパの想像世界の基層を照らし出そうとする闇の系譜学。かつて森は、物語の宝庫であった。多くの民話や童話の世界に欠かせない道具立てを提供していた。魔物の潜む恐怖の森から、管理と保護の対象としての森へ。驚異の自然から、都市の喧噪を逃れる癒しの自然へ。森の想像力の変容を追って、韻文・散文作品から、日記・書簡、法令集、林業・農学の書まで、中世・ルネサンスのテクスト群を横断する。森の風景を行き交うものが怪物や妖精たちから、不安な内面を抱えた近代人に変わる16世紀後半、悪魔学が隆盛を迎え、魔女狩りは猖獗をきわめていた。表象としての森の転換は、都市化され、文明化され、キリスト教化されていく、「近代」前夜の陰の心性史を象徴している。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • かつてヨーロッパは森林の王国だった
  • 森と人間
  • 想像界の森(呪われた空間
  • 摩訶不思議の空間)
  • 森の文学的イメージの変容

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 森と悪魔 : 中世・ルネサンスの闇の系譜学
著作者等 伊藤 進
書名ヨミ モリ ト アクマ : チュウセイ ルネサンス ノ ヤミ ノ ケイフガク
出版元 岩波書店
刊行年月 2002.4
ページ数 451, 57p
大きさ 22cm
ISBN 4000252925
NCID BA56512995
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全国書誌番号
20275888
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言語 日本語
出版国 日本
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