リウマチ性疾患には慢性関節リウマチをはじめとして、種々の疾患が含まれている。担当する臨床科も内科、整形外科、小児科、皮膚科、眼科、理学療法科など多くの科にまたがっている。病態の理解のための基礎知識、診断、治療などに関しても、基礎医学の多くの領域から内科的治療、外科的治療、リハビリテーションまでかなり広範囲であり、さらにこれらがどんどん進歩している。したがって、これからリウマチ学を学ぼうとする人だけでなく、すでに専門としている医師ですら、時として全体の展望を失い、古く狭い知識だけをよりどころとして臨床・研究・教育での判断をしてしまいがちである。本書はこのようなリウマチ学の大海のなかの羅針盤として役立つように企画されたものである。
「BOOKデータベース」より