感情労働としての看護

パム・スミス 著 ; 武井麻子, 前田泰樹 監訳

患者は痛かったり、苦しかったり、淋しかったり、怖かったり、焦ったりしていて、それを何とかしてほしいと思っているのです。確かに教科書には、疾患のことが詳しく記述されていますが、個々の患者が何を思い、どのような助けを必要としているかは、当人でなければ分かりません。いえ、当人ですら、分からないときがあります。そこで、患者はときに看護婦の理解を越えた反応を示します。しかも、より深刻な問題は、そうした患者の精神的な不安定さではなく、そうした患者に手を焼く看護婦自身の精神状態にあるのです。そんなとき、ホックシールドの感情労働という概念に出会ったのです。…感情労働としての看護について理解するのは、一つには看護婦自身のメンタルヘルスのためでもありますが、もっと大事なのは、それによって患者の理解が深まり、ケアの質も高まるということです。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 序論
  • 第2章 世間の水につかる-ケアを担う看護婦を選抜し、テストし、そして期待する
  • 第3章 ケアについてはまったく何も語られない-看護の知の定義づけ
  • 第4章 患者の具合の悪いところから学ぶ-看護の仕事の定義づけ
  • 第5章 病棟婦長と感情ワークの基礎構造-病棟での感情ワークを目にみえるものにすること
  • 第6章 病院で死ぬこと-究極の感情労働
  • 第7章 ケアリングの軌跡-ケアリングのスタイルと能力の時間にともなう変化
  • 第8章 結論

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 感情労働としての看護
著作者等 Smith, Pam
三井 さよ
前田 泰樹
安藤 太郎
武井 麻子
スミス パム
書名ヨミ カンジョウ ロウドウ ト シテノ カンゴ
書名別名 The emotional labour of nursing
出版元 ゆみる
刊行年月 2000.12
ページ数 289, 9p
大きさ 19cm
ISBN 4946509232
NCID BA50425876
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全国書誌番号
20206695
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言語 日本語
原文言語 英語
出版国 日本
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