野球、サッカー、テニスなど、日本のプロスポーツがいつまでたっても世界レベルに達しないのはなぜか?身体能力の違いや技術レベルの低さ、そして優秀な指導者の欠如…そんな表面的で効果のない批判ではダメだ。われわれとスポーツのあいだにこっそりと忍び込み、スポーツ観形成に無意識のうちに働きかけるサブリミナル・メディア「スポーツ中継」こそが、諸悪の根源なのだ。試合の醍醐味を伝えない実況アナウンサーや、自慢話に終始する解説者など、一部の悪しきスポーツ中継を断罪し、日本でスポーツが文化として成熟するために、スポーツ中継はどのようにあるべきか、その可能性を探る。
「BOOKデータベース」より