個々の患者の問題に応じて必要な情報を収集し、適切に判断し、患者に提供することは、患者志向の考えを常に意識し実践することである。そのための有力な手法がPOSである。21世紀のPOSは、薬剤師が臨床の場である病棟においても根拠に基づいた問題解決技法により、臨床研究と診療記録の双方を通じて科学的行動を可能にしなければならない。臨床的専門能力は経験に基づく医学・薬学のArtの部分であり、外部の根拠を基にした批判的検証評価はまさにScienceの部分である。このArt & Scienceの両者があってはじめて最良の医療ができる。ここにEBM時代のPOSの果たす重要な役割がある。本書は、EBMやPOSをこれから学ぼうとする薬学生、薬剤師にとっての最適な指導書である。
「BOOKデータベース」より