ルネサンスの美術や文化に対する社会史的アプローチの成果に立ち、「新しい歴史学」の手法でイタリア・ルネサンスを解き明かした、画期的著作。図版多数収録。600人およぶ芸術家・著述家を詳細に検証し、パトロンや芸術品の用途、美的趣味など芸術創造の問題を、社会的・政治的制度とともに考察した本書においては、ミクロ・マクロの社会史が見事に総合されている。この新版では、旧版以後の研究成果をおさえての、本文改訂と参考文献の大幅な追加、および来るべき研究の新視角が提示される。社会史的文化史学者の30年にわたる研究の到達であると同時に、今後のルネサンス研究の基点である。
「BOOKデータベース」より