舞踏の水際

中村文昭 著

これは心臓の鼓動が聞こえてくる書物だ。舞踏の巨星、土方巽と大野一雄との対話や無名な人と物との交感が、文と文の中でカオティックに響き合い、著者はその渦に呑まれていくが、やがて、その渦中で一つの時代証言、一つの新しい思考を様々な愛憎シーンの「余白」にあぶりだしてくる。これは、カラダとことばのエロティックな契りが断章のパッチワークで力強く脈打つ書物である。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 幸福の書家入道
  • 余白、あるいは、神が神の光を臨終している、物質の孤独
  • 激変?舞踏の哲学的背景?そして"生活"-舞踏の闇
  • アノニマスな音と文、小杉武久『音楽のピクニック』から木鶏。山本陽子と阿部薫の死、70年代の青春
  • 遠い人田村哲郎、FAKE、死の欠落と舞踏80年代、賢治と道元、イロニーの愛
  • 大野‐土方の舞踏の差異、マチエールと神の椅子?幸福者、あるいは、神の侵犯者にして神の妊婦
  • アンドレ・ブルトンのシュルレアリスムと土方巽のブトーイズム
  • 肉体というカオスの中の絶対的形、知られざる神との対話
  • 睡蓮、広島デ人知レズ爆裂ス。大野一雄・慶人舞踏公演『睡蓮』同行記より
  • 舞踏家はブトーダンサーかブトーイストか
  • 無垢の舞踏・大野一雄舞踏公演『ラ・アルヘンチーナ頌』初演評
  • 愛の女装者・大野一雄の舞踏に触れて
  • "日本舞踏フェスティバルinソウル"の16日間〔ほか〕

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 舞踏の水際
著作者等 中村 文昭
書名ヨミ ブトウ ノ ミズギワ
書名別名 Waterside of butoh
出版元 思潮社
刊行年月 2000.6
ページ数 241p
大きさ 20cm
ISBN 4783715939
NCID BA47816547
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全国書誌番号
20131998
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言語 日本語
出版国 日本
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