「語用論」が関わる問題は、言語の話し手としてわれわれすべてが日常生活で絶えず経験している事柄である。「寒いね」といって窓を閉めさせたり、「煙草持っていますか」といって煙草をもらったり、「まあ、お上品なこと」といって誰かの行為を暗に非難する-これらはすべて「語用論」の取り扱う現象である。これらの現象に共通しているのは、"あることを言い(SAY)ながら、実は別のことを意味して(MEAN)いる"ということである。状況との関わりの中で発話の使用と意味を研究する「用語論」の最良の入門書。
「BOOKデータベース」より