私たちは、どんなときでも人間らしく生活をまっとうし、さらに、それぞれその人らしく人生をまっとうしたいと願っている。とくに何らかの原因から障害を担ったり、また誰でもが高齢時になったときなど、その想いには切なるものがある。それだけにそのとき、いかなるときでも、どのような人でも、どんな援助を受けるかということは、すべての人の人生にとってきわめて大きな問題であり、また課題である。ことにその場合、その援助を担う人が、自らの在り方をふくめて、相手への想いと認識、さらに技術をどのように身につけるか、いいかえれば熱い胸と冷たい頭と、たくましい腕をもつかは、援助の質ひいては援助を受ける人々の生活の質を決める鍵点である。本セミナーは、以上のことを考え、真の援助の在り方を習得するために、そしてそれぞれの人権とりわけ生活権を守りあう援助者になるために、そのエッセンスと必要な知識をのべたものである。
「BOOKデータベース」より