オフィスを訪れた初老の男の依頼はなんとも奇妙なものだった。ある少年を見つけ出し、2万5千ドルの小切手を渡してほしいというのだ。うさん臭さを感じながらも、わたしは仕事を引き受けた。しかしそれが間違いだった。男が調査料として切った小切手は不渡りだったうえ、調査してみると、男は札つきの詐欺師であることが判明したのだ。そして数日後男の溺死体が浜に上がった。…秋をむかえたサンタ・テレサの街で、事件に深入りしていくわたしの目には、苦く悲しい風景が見えてきた。女探偵キンジー・ミルホーン・シリーズ、待望の第4弾。
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