レヴィナス入門

熊野純彦 著

フッサールとハイデガーに学びながらも、ユダヤの伝統を継承し、独特な他者論を展開した哲学者エマニュエル・レヴィナス。自己の収容所体験を通して、ハイデガーのいう「寛大で措しみない存在」などは、こうしたおそるべき現実の前では無化されてしまう、と批判した。人間は本当はどれだけわずかなものによって生きていけるのか、死や苦しみにまつわる切なさ、やりきれなさへの感受性が、じつは世界と生を結びつけているのではないか、といった現代における精神的課題を、レヴィナスに寄り添いながら考えていく、初の入門書。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 個人的な経験から-ばくぜんと感じた悲しみ
  • 第1部 原型じぶん自身を振りほどくことができない-『存在することから存在するものへ』を中心に(思考の背景-ブランショ・ベルクソン・フッサール・ハイデガー
  • 存在と不眠-私が起きているのではなく夜じしんが目覚めている
  • 主体と倦怠-存在することに耐えがたく疲れてしまう)
  • 第2部 展開「他者」を迎え入れることはできるのか-第一の主著『全体性と無限』をよむ(享受と身体-ひとは苦痛において存在へと追い詰められる
  • 他者の到来-他者は私にとって「無限」である
  • 世界と他者-他者との関係それ自身が「倫理」である)
  • 第3部 転回:他者にたいして無関心であることができない-第二の主著『存在するとはべつのしかたで』ヘ(問題の転回-自己とは「私」の同一性の破損である
  • 他者の痕跡-気づいたときにはすでに私は他者に呼びかけられている)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 レヴィナス入門
著作者等 熊野 純彦
書名ヨミ レヴィナス ニュウモン
シリーズ名 ちくま新書
出版元 筑摩書房
刊行年月 1999.5
ページ数 221p
大きさ 18cm
ISBN 4480058001
NCID BA41469101
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全国書誌番号
99098359
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言語 日本語
出版国 日本
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