産科婦人科学の教科書の異常分娩の項には、"分娩機転とその異常"と"産科ショック"が収められているのが通常である。本書ではこれに"早産"、"前期破水","過期妊娠"が加わった。その理由は、早産や過期産は分娩の取り扱いという点で正常分娩とは異なった固有の取り扱いを要するからである。これらは異常な妊娠経過をたどる疾患でもあり、本大系第23巻『異常妊娠』においても記載されているが、本巻でも採用された。また、同様の理由で本巻では"胎児仮死"、"未熟児"、"子宮内胎児発育遅延"、"多胎妊娠"なども異常分娩としてとり上げられている。
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