本書が課題対象としているのは中堅企業と中小企業の国際経営で、それらの企業の海外直接投資に関する経営の実証理論を実務手法に応用しながら、問題の解明に焦点を絞ったものである。したがって、国際経営の現場における実務家および大学の学生に対する実務教育のための専門書を目的としたもので、高度な理論や特化された狭い領域の研究をできるだけ避けるようにした。また必要な理論はできるだけ平易に解釈し、読者の理解を容易にするよう努めた。また、本書では基本的な海外進出の手法を理解してもらうために、もっとも普遍的な形態である通常の製造業の海外直接投資による生産拠点の海外移転を中心に解説した。
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