本書は2部からなり、第1部は足立、第2部は三宅が担当。第1部は類体論を可能な限り短時間で習得することを目的としている。代数体の数論を局所体の数論に先行させ、類体論のイデアル論による定式化をイデール論による定式化に先行させることにしている。さらに代数体の類体論を先に証明し、局所類体論を代数体の類体論から導くという方法を採っている。本書では第2部を「歴史」に振り分けた。これは、数学者たちの生き生きとした営みの所産として馴染みやすく類体論を紹介し、現代数論の基礎にある多彩な概念や方法とそれらの相関を解りやすく伝えるための試みである。
「BOOKデータベース」より