嘉永元年(1848)に長崎の上野俊之丞によって、西洋の新文化の香りも高くもたらされた写真(ダゲレオタイプ)は、写ることへの驚きと喜びをもって受け入れられた。外国人から取得した写真術を模索しつづけた湿板写真時代の上野彦馬・下岡蓮杖らの辛苦、激動の幕末・明治初期の日本を鮮やかに現在に残し、さらに商業写真・芸術写真として広く大衆に親しまれていった乾板写真にいたるまで、写真にまつわるさまざまなエピソードと写真師たちのドラマを織りまぜながら綴る。貴重写真200点あまりを収録。
「BOOKデータベース」より