人喰いの村

A.コルバン 著 ; 石井洋二郎, 石井啓子 訳

時は1870年8月16日午後2時、舞台は第三共和政前夜のフランスの片田舎。定期市が今やたけなわである。…普仏戦争における最初の敗北の報せが届くと、噂の交錯、政治に関する表象の単純さ、昔の秩序と過去の災厄がよみがえるのではないかという強迫観念、そして君主ナポレオン三世に対する愛情などの諸要因があいまって、農民たちは奇妙で名状しがたく耐えがたい残虐行為にはしることになる。突然、群衆によって捕らえられた一人の青年貴族アラン・ド・モネイス。弱々しくて若禿げの、いかにも見栄えのしない32歳になるこの独身男は、「共和国万歳!」と叫んだという嫌疑をかけられて、二時間にわたる拷問を受けた挙げ句、村の広場で火あぶりにされた。農民の怒りが引き起こした虐殺事件としては、フランス最後のものとなったこの事件とは一体何であったのか?著者は「人喰いの村」の事件に、「群衆の暴力と虐殺の論理」「集合的感性の変遷」という主題を立てて精密な解読を施してゆく。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 感情の一貫性
  • 第2章 不安と噂
  • 第3章 虐殺の歓喜
  • 第4章 呆然自失する化け物たち

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 人喰いの村
著作者等 Corbin, Alain
石井 啓子
石井 洋二郎
コルバン アラン
書名ヨミ ヒトクイ ノ ムラ
書名別名 Le village des cannibales
出版元 藤原書店
刊行年月 1997.5
ページ数 261p
大きさ 20cm
ISBN 4894340690
NCID BA31022373
※クリックでCiNii Booksを表示
全国書誌番号
98004678
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
原文言語 フランス語
出版国 日本
この本を: 
このエントリーをはてなブックマークに追加

このページを印刷

外部サイトで検索

この本と繋がる本を検索

ウィキペディアから連想