本書では、第一に、快適な環境創造(アメニティ)のフィロソフィー(考え方)を整理する試みとして、都市の環境質のピラミッド概念を検討し、環境創造行政へのアプローチを提案する。また、アメニティづくりの成功の鍵を握っているのは住民の主体的行動であり、最近、わが国において現出している住民が主体となって行政や企業を巻き込む新しいタイプの住民参加の事例を取り上げ、地球時代の住民参加の在り方を考える。さらに、アメニティ先進国であるイギリスの環境づくりの実態を見ることにより、今後のアメニティ行政の展開への方策を探究する。第二に、神奈川県と町田市の事例を取り上げながら、緑づくりと住民参加の在り方を提案する。第三に、イギリスではどのような自然保護政策でもって、環境が快適に保全されているのかを掘りさげて考察をすすめる。
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