歴史という皮膚

苅部直 著

第二次世界大戦前夜、ユダヤ・フリーメイソンリー陰謀説が渦巻くなか、世界平和を支える集団としてフリーメイソンリーを擁護した吉野作造。カントの世界平和構想を賞賛しつつ、自身の平和論の基礎には民族と天皇をおいた南原繁。私利追求の風潮が社会を覆うなか、人々が公益へと向かう道筋を構想した幕末・明治期の儒学者、横井小楠と元田永孚。ほかに福澤諭吉、中村哲ら、激動期にそれぞれの社会状況と格闘した思想家たちの姿を生き生きと描く。その思想の変遷を通して、日本におけるナショナリズムと皇室観の様相が浮かび上がる。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 1 歴史とナショナリズム(ナショナリズムの来歴
  • 大正グローバリゼーションと「開国」-吉野作造を中心に
  • 歴史性と自由-瀧川事件から見たマルティン・ハイデガー
  • 「始原」の政治学-一九四〇年代の中村哲)
  • 2 戦後思想・再考(平和への目覚め-南原繁の恒久平和論
  • 「血」と「君徳」-天皇論をめぐるデッサン
  • 立ちつくすピラト-丸山眞男の福澤諭吉論
  • 浮遊する歴史-一九九〇年代の天皇論)
  • 3 「近代」の始まりへ(福澤諭吉の「怨望」論
  • 「利欲世界」と「公共之政」-横井小楠・元田永孚)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 歴史という皮膚
著作者等 苅部 直
書名ヨミ レキシ ト イウ ヒフ
出版元 岩波書店
刊行年月 2011.3
ページ数 285p
大きさ 20cm
ISBN 978-4-00-025657-5
NCID BB05377481
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全国書誌番号
21922591
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言語 日本語
出版国 日本
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