日本経済が今ドラスティックに変質しつつある。独占禁止法が禁止してきた持株会社の事実上の解禁であり、それに伴う「法人資本主義」から「ファンド資本主義」への転換である。生き残りをかけた経営統合により業界は再編され市場の寡占化が進んだ。本書は、バブル崩壊後の日本企業の変貌ぶりを豊富な事例に基づいて検証。持株会社制度についての歴史的かつ理論的な検討を加え、持株会社と持株会社化の本質を浮き彫りにし、日本社会の今後のあり方を問う本格的考察である。論じられることの少なかったホールディング・カンパニーについて根源的に考察し平易に論述したタイムリーな一書。
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