高さ65メートルの尖塔が屹立するアンコール・ワット巨大な四面仏尊顔搭が林立するバイヨン寺院バンテアイ・スレイ寺院に彫られた「東洋のモナリザ」など、巨大伽藍、広大な都城をもつ遺跡群で知られるアンコール王朝。この神秘的都市を造営した諸王は何を考え、どのように生きたのか。フランス極東学院の長年に亙る碑文研究の成果を日本人として引き継ぎ、合わせて、2001年バンテアイ・クデイ遺跡から発掘した274体の廃仏の分析、王道と石橋でつながる5大地方遺跡の調査などの最新成果を加え、諸王の事蹟を立体的に描き出す。40年近くアンコールに通い続けた石沢アンコール学の総決算である。
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