いま社会の様々な場面で「話」が通じなくなってはいないか?人の話をよく聴いたり読んだりしないまま、適当に分かったつもりになって、特定のキーワードにだけパブロフの犬のように反応するお子様な人たち。知識人から2ちゃんねらーまで、こうした困ったひとびとの増殖は、何を背景として生まれ、社会に何をもたらすのか。「話」が通じなくなるその構造を、気鋭の研究者が哲学・思想的な観点から分析。お互いが抱える「卑小な物語」の枠を超え、真の意味での「対話」の必要性を説く、哲学・思想エッセイ。日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ。
「BOOKデータベース」より