その浮沈が、いま経済再生の鍵を握ると言われるほど決定的な重みを持ちつつある中小企業。製造業を中心とする長年の企業調査の具体的成果を基に、「異質多元的」とされる中小企業が担う重要な役割と直面するさまざまな課題を浮彫りにし、新しい経済環境のなかでの今後の企業政策のあり方といま何が中小企業の事業展開で求められているのかを考察。中小企業の本質を捉えるバランスのよい叙述はおおいに示唆的である。企業調査と理論的歴史的考察とを綜合する、二〇年間にわたる緻密な研究の成果であり、中小企業論に新風を吹き込む一冊。
「BOOKデータベース」より