フッサール現象学の理路 : 『デカルト的省察』研究

工藤和男 著

本論考の特徴は、『デカルト的省察』を一つの完結した全体として読み解くことである。全集第一巻に収録された『デカカルト的省察』は、フッサールがほぼ二カ月で一気に書き上げ、ひとまず完結した著作と認めたものであり、むしろその思索のまとまりがフッサールの意図の一貫性を明瞭に示していると判断するからである。本書の執筆に当たって自らに課したのは、自分の解釈に都合の悪い部分を素通りする逃避を自分に禁じて、ともかくこの著作全体を貫くフッサールの意図を確定することであった。改めて確認できたのは、フッサールは驚くほど綱領的に一貫しており、しかも他の著作とも整合的に思索している、ということである。本書の題を少々大仰に『フッサール現象学の理路』とした所以である。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 現象学の理念と方法(デカルトから受け継ぐべきもの
  • 明証という方法理念 ほか)
  • 第2章 エゴの自己構成、世界と自我(エゴの解明という課題
  • 意識の相関的研究 ほか)
  • 第3章 相互主観的世界の構成(相互主観性論の構想と射程
  • 他ナルエゴおよび共通の自然の構成 ほか)
  • 第4章 根拠づけの現象学的理念(超越論的解明の必当然性
  • フィンク『第六省察』の問題提起 ほか)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 フッサール現象学の理路 : 『デカルト的省察』研究
著作者等 工藤 和男
書名ヨミ フッサール ゲンショウガク ノ リロ : デカルトテキ セイサツ ケンキュウ
シリーズ名 西洋思想叢書
出版元 晃洋書房
刊行年月 2001.2
ページ数 270, 18p
大きさ 22cm
ISBN 4771012113
NCID BA50538555
※クリックでCiNii Booksを表示
全国書誌番号
20162362
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
出版国 日本
この本を: 
このエントリーをはてなブックマークに追加

このページを印刷

外部サイトで検索

この本と繋がる本を検索

ウィキペディアから連想