宮尾登美子 著
職業作家になって以来、夢を見ずに眠ったことはない。せめて一度、夢から名作を、と思うのに、目覚めれば忘れてしまう口惜しさ。朝に呻吟、晩に懊悩、反吐をはくような苦しみの中で書いた作品も、ある。けれど、平凡な人間の地道な人生をじっくり描いてゆく、その楽しさ。破天荒な人物の生き方を、舌を巻きつつ辿る、その醍醐味…。創作活動の節目節目で、深く心に刻まれた記憶の数々。
「BOOKデータベース」より
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