大航海時代の幕明けにより世界史に登場した重商主義は、パンクロニクルに言えば、グローバル資本主義となって、「自由」と「公正」という世界基準を旗印に、かつてない勢いで拡大を続けている。いったい、資本主義システムは、市民革命、産業革命、帝国主義、世界大戦、冷戦の時代に、どのような変遷を遂げ、世界中を席巻していったのか。そして、金融技術大国アメリカが牽引する現代のグローバル資本主義は、私たちの未来に、自由で開かれた社会を招来するものなのか。社会経済史研究の第一人者が、資本主義の誕生と発展の歴史を辿りながら、現代世界の経済構造を明らかにし、同時にその陥穽をうがつ。
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