近代漢字表記語の研究

田島優 著

本書は、漢字表記語を利用して、漢字の機能、特に漢字連結(熟字)として語を表示するにあたって、どのような機能を有しているのかを明らかにするものである。訳語や漢語の流行・氾濫によって表記の揺れていた明治時代に焦点をおき、漢字表記の多様性並びに漢字表記の交替を眺め、それらの実態から、ことばの動態(意味の変化や音の変化)に対して、漢字連結としてどのような機能が発揮されており、またそれを人々がいかに運用してきたのかについて考察してゆく。

「BOOKデータベース」より

博士論文;博士論文

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

[目次]

  • 序章 漢字表記語研究の目的と方法
  • 第1章 振り仮名と漢字表記
  • 第2章 意味的表記の役割
  • 第3章 一表記をめぐる葛藤
  • 第4章 同義異表記の変容
  • 第5章 音の交替と漢字表記
  • 終章 実態から意識へ

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 序章 漢字表記語研究の目的と方法 / p1
  • 第一章 振り仮名と漢字表記 / p19
  • 緒言 / p21
  • 第一節 振り仮名と漢宇表記との関係-『講談 牡丹燈籠』を資料として- / p22
  • 第二節 字音語の振り仮名と音の対応しない漢字表記-『講談 牡丹燈籠』を資料として- / p37
  • 第三節 和語と漢字表記との対応関係-『坊っちゃん』と資料として- / p64
  • 第三章 意味的表記の役割 / p87
  • 諸言 / p89
  • 第一節 [とけい]の漢字表記をめぐって / p90
  • 第二節 『新説 八十日間世界一周』における[とけい]の漢字表記 / p113
  • 第三節 意味的表記から字音的表記へ / p125
  • 第四節 意味分化に伴う漢字表記の問題 / p146
  • 第三章 一表記をめぐる葛藤 / p169
  • 諸言 / p171
  • 第一節 「不便」考 -同表記衝突- / p173
  • 第二節 『大鏡』の「不便」・「ふひん」-古本系を中心として- / p199
  • 第三節 和製漢語化に伴う和語の漢字表記への影響-「目標」から「目印」へ / p217
  • 第四節 外来語から漢語へ-漢字表記の役割と影響- / p246
  • 第五節 漢字表記「堪能」による同音化 / p270
  • 第四章 同義異表記の内容 / p281
  • 諸言 / p283
  • 第一節 「政事」と「政治」-『政治小説 雪中梅』の初版と訂正増補版を資料として- / p284
  • 第二節 「気象」と「気性」-同義から意義へ- / p301
  • 第三節 字順の相反する二字漢語 / p316
  • 第四節 『新説 八十日間世界一周』における 字順の相反する二字漢語 / p340
  • 第五章 音の交替と漢字表記 / p375
  • 緒言 / p377
  • 第一節 明治ニ○年前後の音の動き-『政治小説 雪中梅』の初版と訂正増補版を資料として- / p378
  • 第二節 音の交替と複数表記-『新説 八十日間世界一周』を資料として / p397
  • 第三節 音の変化と意味と漢字表記 / p418
  • 第四節 [昵懇(じっこん)]の生成と類音牽引 / p436
  • 終章 実態から意識へ / p449
  • 諸言 / p451
  • 第一節 あて字・誤字・規範的表記-あて字と誤字の境界- / p452
  • 第二節 語の成立・存立における漢字表記の影響力 / p462
  • 第三節 江戸中期における漢語類表記の安定度-表記意識資料としての『志不可起』- / p472
  • 引用書目 / p495
  • あとがき / p517
  • 索引 / p532

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

この本の情報

書名 近代漢字表記語の研究
著作者等 田島 優
書名別名 近代 漢字 表記語
出版元 和泉書院
刊行年月 1998.11
ページ数 532p
大きさ 22cm
ISBN 4870889439
NCID BA3875186X
※クリックでCiNii Booksを表示
全国書誌番号
99053077
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言語 日本語
出版国 日本
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